レイノルズ数って何?

レイノルズ数:Reは慣性力と粘性力の比です.

\Large Re=\frac{\rho ud}{\eta}
\rho:密度
u:流速
d:代表長さ
\eta:粘性係数

って書いても何のことかさっぱりですよね?大学時代に初めてこの言葉を聴いた私もそうでした.

慣性力っていうのは,自身が重さを持った流体を押しのけたときの作用,反作用による力です.粘性力は流体の粘っこさによる力で流体の動きを妨げるように作用します.う〜ん,粘性力ってイメージ沸きにくいなぁ.

で,レイノルズ数は流れの状態を表しています.これが大きい小さいで何が分かるかといいますと,小さいということは粘性力の影響が大きいということになり,レイノルズ数が大きいというのは慣性力が大きいという意味になります.

具体例を挙げてみましょう.レイノルズ数が小さい(10^5以下)流れとして挙げられるのは,紙飛行機,蝶々などの昆虫,うちわなどでしょうか.これらは流体がねばねばしている性質の影響が大きい流れです.逆にレイノルズ数が大きい(10^6以上)流れとして代表的なものは飛行機です.流体を押しのけたときの作用反作用の力の影響が強い流れです.

話はちょっとそれるんですが,ラジコンカーと同じように,1/24スケールの実際に空を飛ぶラジコンのボーイング747とか,F-15イーグルの模型がないのはなぜでしょう?あったら大人気で売れそうな気がしますよね?これっていうのは,レイノルズの式を見ると分かるのですが,大きさを縮小してしまうと速度,代表長さが小さくなり,粘性の支配が大きくなってきて,違う流れになり同じ形状では飛ばなくなってしまうからです.

ウィンドサーフィンのフィンはどうなるでしょうか?実際にレイノルズ数を計算してみたところ,10^5 < Re < 10^6となります.レイノルズ数が高いのか低いのか,ちょっとビミョーなラインです.時速50km/h以上の高速域では Re=10^6ぐらいとなり,飛行機の流れに近いと思われます.このことから,フィンの形状を設計するに当たっては,扱う流体が気体か液体かっていう大きな違いはありますが,飛行機の翼が参考になる場合があるかもしれませんね.

すいません,今日はネタなしですm(_ _)m.