あなたにも分かるかもしれない材料力学 第005講

さて,001〜004講までの話でやっと準備が整いました.
力を加えたはりの変形を具体的に求めることができるようになります.

下図は,左端が固定されている長さlの梁の先端にWの荷重を
かけた状態を表しています.

以下の式に
\LARGE \frac{d^2y}{dx^2}=-\frac{M}{EI}

モーメント
\LARGE M=-W\left(l-x\right)

を代入すると
\LARGE \frac{d^2y}{dx^2}=\frac{W}{EI}\left(l-x\right)

こんな感じ.

001講で書いた式に従って2回積分してやると,
\LARGE y=\frac{W}{EI}(\frac{l}{2}x^2-\frac{1}{6}x^3+c_1x+c_2)
\LARGE c_1\LARGE c_2積分定数

ここで,固定端x=0では,たわみとたわみ角がゼロ,すなわち
\LARGE(y)_{x=0}=(\frac{dy}{dx})_{x=0}=0

なので
\LARGE c_1=c_2=0

したがって,たわみの式は以下のようになります.
\LARGE y=\frac{W}{6EI}x^2(3l-x)


やっていることは高校数学の範囲内に収まっているはずです.
ここをご覧になっている方で,高校生の時に,数学ってなんの役に立つの?
なんて思っていた方もいらっしゃるかもしれません.
微分積分ってこんな風に使われているんですね.



.....ボケるのを忘れた.