スラロームフィンのお話 その5

だいぶ間隔が空いてしまいました.どこまで書きましたっけ?

そうそう,セイルサイズが大きいときにはパワーのあるフィンを,セイルサイズが小さいときにはパワーのないフィンを使っている方が多いっていう話でしたね.

どこのメーカーのどのフィンがパワーがあって,逆にどのフィンが抜けがいい(ストレスなくスピードがのびる)ていうのは詳しい方々に聞くといろいろ情報が出てくると思います.

さらに詳しいごく一部の方に突っ込んで聞いてみると,どういう形のフィンがパワーがあって,逆にどういう形のフィンがパワーがないかというところまで,経験的に説明してくれる方もいらっしゃることでしょう.

経験や感覚だけではなくて,物理で考えるのが Samadhi-Lab の存在意義なのでちょっとここはアカデミックに.

パワーのある無しは,フィンの面積,厚み,その他によっても変わってくるので話は複雑なのですが,ここでは翼平面型(翼を上から見た形)に絞って話をしたいと思います.

翼平面型の形状を表す量にテーパー比というものがあります.テーパー比っていうのはこういう量です.



画像は JAL のホームページより拝借.

特に上りのときフィン全体には水の圧力がかかっているので,先端の幅が広い,すなわちテーパー比が大きい程,それだけフィンがしなろうとする力も大きくなり,てこの原理で根元にかかってくる力が大きくなるわけです.

今日はこのへんで.