あなたにも分かるかもしれない材料力学 第012講

何講か前に等分布荷重について解説しました.で,実際のフィンの分布荷重ってどうなるかと考えた時に,幅の広い根元の部分ほど大きな分布荷重がかかっていて,先端に行けばいくほど分布荷重は小さくなる.そんな状況をモデル化すると以下のような感じでしょうか.



こいつのモーメントを求めるに際しては,重ね合わせの原理というのが使えます.複雑な荷重がいくつかあった場合,それを,分かりやすい荷重に分解して,その結果を足し合わせることによってもとめる方法です.で,以下の二つを足し合わせることを考えます.





上の等分布荷重でのモーメントは


\Large M_x_1=-\frac{w_1}{2}(l-x)^2



下の三角形に荷重が分布している状況でのモーメントは


\Large M_x_2=-\frac{w_2}{6l}(l-x)^3


よって,合成モーメントは


\Large M_x=M_x_1+M_x_2=-\frac{w_1}{2}(l-x)^2-\frac{w_2}{6l}(l-x)^3


となります.