Ninja のテクノロジー2・前縁上部のフィレット形状

Ninjaの写真です.これは34cmです.いい写真です.



Ninjaの他のフィンにない大きな特徴は,前縁上部のフィレット形状(○で囲んだところ)です.何でこれをつけてるかっていう話はさかのぼること1年ぐらい前でしょうか.

事業仕訳でもちょっと話題になった国のある機関で飛行機の設計をしている大学時代の友人を訪ねた時のこと.こんなことやってるんだけど,ちょっと意見を聞かせてもらえない?と相談したところ,翼の根本にフィレットをつけろといい,というかむしろ何でつけてないの?と言われたわけです.

最初にこの設計を採用したのは,X003の32cmでした.普通,ジャイブするときにランニングのあたりというのは,板が不安定で,奥や手前にロールしますよね?それを防ぐためにもマスト荷重が必要なのですが,板のロールがあると,恐怖心が出て腰が引けてさらにマスト荷重ができなくなるわけです.

で,いつもどおりにジャイブをやってみると,足もとの部分の突然反応が返ってくるようなピーキーな感じがなくなり,うまく滑らかにぼかされているような,そんな扱いやすい感じでした.

強風域のプレーニングジャイブは結局,板が抑えられないことが原因で失敗することが多いと思うのですが,前縁上部のフィレット形状をつけてからは,だいぶ楽になっています.ジャイブのランニング以降についての動作をいろいろ考えるようになったのは,この設計のおかげの部分が結構あると思います.

ってまた自画自賛な話になったかなぁ.....
まぁ,商品説明&宣伝広告だからいいですよね.